2023.12.03
特効薬が効かないインフルエンザ⁉ そこまで心配しなくよい⁉インフルエンザ特効薬小話
インフルエンザの耐性ウィルスについては国立感染症研究所が毎年発表してくれています。
https://www.niid.go.jp/niid/ja/influ-resist/
コロナ流行の前はバロキサビル(ゾフルーザ)の耐性が目立っていましたが、
COVID19(新型コロナ)流行後はインフルエンザ罹患者がほぼいなくなり、
その後はバロキサビル(ゾフルーザ)薬剤耐性ウィルス自体が減少しているようです。
ただ、傾向的には経年的にみると
オセルタミビル(タミフル)、ペラミビル(ラピアクタ注)、バロキサビル(ゾフルーザ)
は耐性の可能性が比較的高くなりやすい薬剤といえるかもしれません。
ただし、いずれも1-2%程度である可能性が高そうで、大きな影響はないのかもしれませんが、
今後も発表される耐性ウィルスの割合には注目していきます。
当院では耐性株の報告がなく治療が単発で終了するラニナミビル(イナビル)、
耐性は多少心配されるが、錠剤の単発治療でよいバロキサビル(ゾフルーザ)、
同じく耐性が多少心配も、薬剤費が安いオセルタミビル(タミフル)
を処方することが多いです。
親目線だと、子供の薬を飲ます負担を考えると単発治療の薬はありがたいです。
薬剤費は唯一ジェネリックのあるオセルタミビル(先発品はタミフル)が断トツです。
ちなみに3割負担だと1治療あたりの薬価は
タミフルのジェネリック400円台、先発は800円台、イナビル1200円台、ゾフルーザ1400円台となっています。
ちなみに体重80kg以上になるとゾフルーザは倍服用が必要なので2800円超となります。